第5回公認心理師試験61〜70

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目次

問61  7歳の男児A、小学1年生。登校しぶりがあり、母親Bに伴われ市の教育センターに来室した。Bによると、Aは、「クラスの子がみんな話を聞いてくれない」、「授業で何をやったら良いのか分からない」と言っている。Bは、A が教室内での居場所がないようで心配だと話した。公認心理師である相談員CがAに話しかけると、Aは自分の好きなアニメの解説を一方的に始めた。Aに対する支援をするに当たり、Aの適応状況に関する情報収集や行動観察に加え、CがA自身を対象に実施するテストバッテリーに含める心理検査として、最も適切なものを 1 つ選べ。

  1. AQ-J
  2. CAARS
  3. CAT
  4. NEO-PI-R
  5. WISC-IV
解答

自閉症スペクトラムの可能性があるため、それについて検査できるものをテストバッテリーに含める必要がある。

  1. AQ-Jは子どもではなく、保護者にとる。
  2. CAARS(Conners’ Adult ADHD Rating Scales )はADHDをみる。
  3. CAT(標準注意検査法)は注意障害の有無を検査する。
  4. NEO-PI-Rは性格検査。
  5. WISC-IV

問62 20 歳の男性A、大学2年生。単位取得ができず留年が決まり、母親Bに連れられて、学生相談室の公認心理師Cが面接した。Bの話では、1年次からクラスになじめず孤立しており、授業もあまり受講していない。サークル活動やアルバイトもしておらず、ほとんど外出していない。昼夜逆転気味で自室でゲームをして過ごすことが多い。Aは、「何も困っていることはない。なぜ相談しなけれはいけないのか分からない」と、相談室に連れてこられたことへの不満を述べるものの、相談を継続することは渋々承諾している。CのAへの初期の対応として、最も適切なものを 1 つ選べ。

  1. 情緒的側面に触れながら、問題への気づきを徐々に促す。
  2. 自室のゲーム機を片付けるといった刺激のコントロールを試みるよう促す。
  3. 問題状況を改善するための目標設定とその優先順位を検討するよう働きかける。
  4. 自分の価値観を点検し、自分の言動が周囲にどのような影響を与えるのかについて考えるよう促す。
  5. 授業に出ることについてポジティブなフィードバックを与えて、望ましい行動が強化されるよう働きかける。
解答

「相談室に連れてこられたことへの不満を述べるものの、相談を継続することは渋々承諾している。CのAへの初期の対応として〜」というところがポイント。Aは、相談意欲が乏しいものの、何とか次回以降も相談に来てくれるくらいの段階。そこで、あまりにも早く問題に直面化することをしてしまうと来なくなることは目に見えている。そのため、問題への気づきを徐々に促すという対応が適切と思われる。

問63 45歳の女性 A、小学4年生の男児 B の母親。A は、Bの不登校について、教育センターで教育相談を担当している公認心理師Cに相談に訪れた。親子並行面接の親面接において、AはBについて少ししか話さず、結婚以来、夫から受けてきたひどい扱いについて軽い調子で話すことが多かった。Cは、夫との関係でAが傷ついてきたものと推察しながらも、Aの軽い話ぶりに調子を合わせて話を聞き続けていた。 そのうちにCはAとの面接を負担に感じるようになった。E. S. Bordin の作業同盟(治療同盟)の概念に基づいた、CのAへの対応方針として、最も適切なものを 1 つ選べ。

  1. Cを夫に見立てて、夫に言いたいことを口に出してみるロールプレイを提案する。
  2. C自身が、面接を負担に思う自らの気持ちを逆転移と自覚し、その気持ちを重視する。
  3. ここに相談に来ることでどんなことが違ってきたら良いと思うかを尋ね、目標について話し合う。
  4. 親子並行面接であることを踏まえ、B への関わり方を話題の焦点とし、話が他に逸れても戻すようにする。
  5. A が話している内容と、その様子が不調和であることを取り上げ、感情体験についての防衛への気づきを促す。
解答

問64 14 歳の女子 A、中学2年生。 1学期に学校を休むことが多かったことを心配した母親Bに連れられ、夏休みに小児科を受診した。BによるとAは、 5月の連休明けから頭が痛いといって朝起きられなくな り、遅刻が増えた。めまい、腹痛、立ちくらみがあるとのことで、 6月からは毎日のように学校を休むようになった。家では、午後になっても身体がだるいとソファで横になって過ごすことが多い。しかし、夕方からは友達と遊びに出かけ、ゲームやおしゃべりに興じることもある。排便によって腹痛が改善することはないという。Aの状態の理解として、最も適切なものを 1 つ選べ。

  1. 不安症
  2. 統合失調症
  3. 過敏性腸症候群
  4. 起立性調節障害
  5. 自閉スペクトラム症
解答

心身症を参照。

問65 25歳の女性A、会社員。Aは、混雑した電車に乗って通勤中、急に動悸や息苦しさ、めまいを感じ、「このまま死んでしまうのではないか」という恐怖に襲われ、慌てて病院の救急外来を受診した。心電図などの検査を受けたが、異常は認められず、症状も治まったため、帰宅した。しかし、その日以来、突然の動悸や息苦しさなどの症状が電車内で繰り返し出現した。次第に電車に乗ることが怖くなり、最近は電車通勤ができていない。複数の医療機関で検査を受けたが、原因は特定されず、心療内科クリニックを紹介された。受診したクリニックの公認心理師にAの心理的アセスメントが依頼された。A の状態の理解として、適切なものを 1 つ選べ。

  1. 強迫観念
  2. 心気妄想
  3. 侵入症状
  4. 対人恐怖
  5. 予期不安
解答

問66  47歳の男性A、会社員。Aは不眠を主訴に妻Bに伴われて総合病院の精神科を受診した。 2年前にAは昇進し、大きな責任を担うことになった。しかし、この頃から寝付きが悪くなり、飲酒量が増加した。最近は、Bの再三の注意を無視して深夜まで飲酒することが多い。遅刻が増え、仕事にも支障が生じている。担当医は、アルコール依存症の治療が必要であることを説明した。しかし、A は、「その必要はありませ ん。眠れなくて薬が欲しいだけです」と述べ、不機嫌な表情を見せた。 一方、Bは入院治療を強く希望した。AとBの話を聞いた担当医は、 公認心理師CにAの支援を依頼した。現時点におけるCのAへの対応として、最も適切なものを 1 つ選べ。

  1. 入院治療の勧奨
  2. 自助グループの紹介
  3. 動機づけ面接の実施
  4. リラクセーション法の導入
  5. 認知リハビリテーションの導入
解答

動機づけ面接法を参照。

問67  50歳の男性A、会社員。A は、 1年前に職場で異動があり、慣れない仕事への戸惑いを抱えながら何とか仕事をこなしていた。 8 か月前から、気力低下が顕著となり、欠勤もみられるようになった。憂うつ感と気力低下を主訴に 2か月前に精神科を受診し、うつ病の診断の下、当面3か月間の休職と抗うつ薬による薬物療法が開始された。Aは、2か月間の外来治療と休職により、気力低下や生活リズムは幾分改善し、 復職に意欲はみせるものの、不安は残っている様子である。 改訂心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き(令和2年、厚生労働省)に基づき、現段階のAに必要な支援として、最も適切なものを 1 つ選べ。

  1. 試し出勤制度の活用
  2. 管理監督者による就業上の配慮
  3. 主治医による職場復帰可能の判断
  4. 産業医等による主治医からの意見収集
  5. 傷病手当金など経済的な保障に関する情報提供
解答

心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引きを参照。

「Aは、2か月間の外来治療と休職により、気力低下や生活リズムは幾分改善し、復職に意欲はみせるものの、不安は残っている様子である。」手引きの中では、以下第2ステップが該当する。

<第 2 ステップ> 主治医による職場復帰可能の判断休業中の労働者から事業者に対し、職場復帰の意思が伝えられると、事業者は労働者に対して主治医による職場復帰が可能という判断が記された診断書の提出を求めます。診断 書には就業上の配慮に関する主治医の具体的な意見を記入してもらうようにします。 主治医による診断は、日常生活における病状の回復程度によって職場復帰の可能性を判断していることが多く、必ずしも職場で求められる業務遂行能力まで回復しているとの判断とは限りません。このため、主治医の判断と職場で必要とされる業務遂行能力の内容等について、産業医等が精査した上で採るべき対応を判断し、意見を述べることが重要です。 なお、あらかじめ主治医に対して職場で必要とされる業務遂行能力に関する情報を提供し、労働者の状態が就業可能であるという回復レベルに達していることを主治医の意見と して提出してもらうようにすると良いでしょう。

⑤傷病手当金など経済的な保障に関する情報提供

は第1ステップの内容。

① 試し出勤制度の活用
② 管理監督者による就業上の配慮
④ 産業医等による主治医からの意見収集

は第3ステップの内容となっている。

問68  78歳の女性A。 3 年前に夫と死別した後は、一人暮らしをしている。元来きれい好きで、家の中はいつもきちんと片付いていた。遠方に住む一人娘のBは、安否確認を兼ねて毎日電話でAと話をしている。 Aは、2年ほど前から何度も同じ話を繰り返すようになり、半年前頃から、Bと午前中に電話で話したことを忘れて、1日に何度も電話をかけるようになってきた。心配になったBがAを訪問すると、家の中や外に大量のごみがあり、冷蔵庫に賞味期限切れの食材が大量に入っていた。Aの人柄が変わった様子は特にないが、Bが捨てるように説得しても、Aは食べられるから大丈夫と言って取り合わない。Aの状況から考えられる病態として、最も適切なものを 1 つ選べ。

  1. うつ病
  2. ためこみ症
  3. 前頭側頭型認知症
  4. 持続性複雑死別障害
  5. Alzheimer型認知症
解答

Alzheimer型認知症を参照。

問69  4歳の男児A。Aの養育は精神障害のある母親Bが行っていた。 1歳6か月時の乳幼児健診では、発語がなく、低体重で、臀(でん)部がただれていた。母子で自宅に閉じこもり、Bが不調のときは、Aは菓子を食べて過ごした。ある時、Aに高熱が続くため、小児科を受診したところ、感染症が疑われた。一方、う歯(虫歯)が多数あり、発語も乏しく低栄養状態もみられたため、児童相談所に通告された。Aの一時保護が医療機関に委託され、Aは入院加療となった。Aの入院中にBの精神症状が増悪したために、Aは、退院後に児童養護施設に入所することになった。入所初期のAへの支援方針として、最も適切なものを 1 つ選べ。

  1. リービングケアを開始する。
  2. 発語を促すために、言語聴覚療法を開始する。
  3. A のプレイセラピーを通して、トラウマ体験の表現を促す。
  4. 歯磨きや整髪、衣類の着脱などの身辺自立を優先して訓練する。
  5. 食事や就寝、入浴など、日課の一貫性が保たれるように工夫する。
解答

児童養護施設を参照。

問70  14歳の男子A、中学2年生。Aはささいなきっかけからクラスメイトにひどく殴り掛かったことで生徒指導を受けた。その後、Aの欠席が多くなってきたことが気になった担任教師Bは、公認心理師であるスクールカウンセラーC にAを紹介した。Cとの面接において、Aは、父親が母親にしばしば激しく暴力を振るい、母親が怪我をする場面を見てきたと述べた。しかし、父親からAへの暴力はないという。 Cが優先的に行うべき対応として、最も適切なものを 1 つ選べ。

  1. Aの家庭環境を詳細にアセスメントする。
  2. 外部機関と連携し A の発達検査を速やかに行う。
  3. Bと協力して A と両親を交えた面談の場を設ける。
  4. 学校でカウンセリングを受けることを A の保護者に提案するよう、Bに伝える。
  5. 学校として児童相談所などに虐待の通告を行うために、管理職などに事実経過を伝える。
解答

サービス問題ですね。

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