WISC・WAIS(ウェクスラー式知能検査)

ウェクスラー式知能検査

ウェクスラー式知能検査は、現在の日本において最もよく使われる知能検査のひとつ。ウェクスラー式知能検査には、児童版のWISC、成人用のWAIS、幼児用のWPPSIの3種類がある。ここでは主に使われているWISC、WAISについて説明する。

WISC-Ⅳとは ※日本語最新版は、2021年に刊行されたWISC-Ⅴ

WISC-Ⅳの特徴

・対象年齢:5歳0か月~16歳11か月
・実施時間:60~90分

全15の下位検査があり、10の基本検査と5つの補助検査で構成。10の基本検査から、5つの合成得点(全検査IQ、4つの指標得点)が算出。

1.全検査IQ

IQ100を同年齢集団の平均としたとき、知的発達の水準が、どの程度であるかを算出。

2.指標得点と下位検査

  • 言語理解(VCI):言葉を用いて、物事の概念を理解し、表現する力
  • 知覚推理(PRI):視覚情報を正確に捉え、理解し、表現する力
  • ワーキングメモリー(WMI):聴覚情報を短時間記憶し、操作する力
  • 処理速度(PSI):視覚情報を正確に捉え、素早く処理する力
全検査IQ(FSIQ)
言語理解指標(VCI) 知覚推理指標(PRI) ワーキングメモリー指標(WMI) 処理速度指標(PSI)
基本検査 類似
単語
理解
積木模様
絵の概念
行列推理
数唱
語音整列
符号
記号探し
補助検査 知識
語の推理
絵の完成 算数 絵の抹消

WAISーⅣとは

16歳0カ月〜90歳11カ月の青年および成人の知能を測定するための個別式の包括的な臨床検査。検査は、決められた下位検査の順番で行っていくが、中止条件や制限時間が設けられている検査もある。

全検査IQ(FSIQ)
言語理解指標(VCI) 知覚推理指標(PRI) ワーキングメモリー指標(WMI) 処理速度指標(PSI)
基本検査 類似
単語
知識
積木模様
行列推理
パズル
数唱
算数
記号探し
符号
補助検査 理解 バランス(16~69歳のみ)
絵の完成
語音整列(16~69歳のみ) 絵の抹消(16~69歳のみ)

制限時間が設けられている下位検査

  • 知覚推理:積木模様・パズル・バランス・絵の完成
  • ワーキングメモリ:算数
  • 処理速度:すべて

第5回公認心理師試験に出題

WAIS-IVにおいて、制限時間のない下位検査を1つ選べ。

  1. 算数
  2. パズル
  3. 絵の完成
  4. 行列推理
  5. バランス
解答

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