第3回公認心理師試験過去問題71〜80

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目次

問71 22歳の男性A、大学4年生。Aは12月頃、就職活動も卒業研究もうまくいっていないという主訴で学生相談室に来室した。面接では気分が沈んでいる様子で、ポツリポツリと言葉を絞り出すような話し方であった。「就職活動がうまくいかず、この時期になっても1つも内定が取れていない。卒業研究も手につかず、もうどうしようもない」と思い詰めた表情で語っていた。指導教員からも、日々の様子からとても心配しているという連絡があった。Aの自殺リスクを評価する際に優先的に行うこととして、不適切なものを1つ選べ。

  1. 絶望感や喪失感などがあるかどうかを確認する。
  2. 就職活動の方向性が適切であったかどうかを確認する。
  3. 現在と過去の自殺の念慮や企図があるかどうかを確認する。
  4. 抑うつ状態や睡眠の様子など、精神的・身体的な状況を確認する。
  5. 就職活動や卒業研究の現状を、家族や友人、指導教員に相談できているかどうかを確認する。
解答

問72 8歳の男児A、小学2年生。授業についていけないという保護者からの主訴で、児童精神科クリニックを受診した。家庭生活では問題なく、勉強も家で教えればできるとのことであった。田中ビネー検査ではIQ69、Vineland-Ⅱでは、各下位領域のⅴ評価は9~11であった。Aの評価として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 知的機能が低く、適応行動の評価点も低いため、知的能力障害の可能性が高い。
  2. 知的機能は低いが、適応行動の評価点は平均的であるため、知的能力障害の可能性は低い。
  3. 保護者によると、家庭生活では問題ないとのことであるが、授業についていけないため、学習障害の可能性が高い。
  4. 保護者によると、勉強も家で教えればできるとのことであるが、授業についていけないため、学校の教授法に問題がある可能性が高い。

問73 25歳の男性A、会社員。Aは上司Bと共に社内の相談室に来室した。入社2年目であるが、なかなか仕事を覚えられず、計画的に進めることも苦手で、Bから繰り返し助言されているという。Bによれば、同僚にタイミング悪く話しかけたり、他の人にとって当たり前の決まりごとに気づかなかったりすることもあり、職場の中でも煙たがられているという。会社以外での対人関係で困ることはない。この1か月は早朝覚醒に悩まされ、起床時の気分も優れなかったため、会社を何日か休んだ。BDI-Ⅱの得点は42点、AQ-Jの得点は35点であり、Y-BOCSの症状評価リストは1項目が該当した。Aに関する見立てとして、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 軽度抑うつ状態
  2. 強迫症/強迫性障害
  3. 社交不安症/社交不安障害
  4. 自閉スペクトラム症/自閉スペクトラム障害(ASD)
解答

BDI-Ⅱ
AQ
Y-BOCS
も参照。

問74 21歳の男性A、大学3年生。Aは将来の不安を訴えて、学生相談室を訪れ、公認心理師Bと面談した。Aは、平日は大学の授業、週末はボクシング部の選手として試合に出るなど、忙しい日々を送っていた。3か月前にボクシングの試合で脳しんとうを起こしたことがあったが、直後の脳画像検査では特に異常が認められなかった。1か月前から、就職活動のためにOB訪問をしたり説明会に出たりするようになり、日常生活がさらに慌ただしくなった。その頃から、約束の時間を忘れて就職採用面接を受けられなかったり、授業に集中できずいくつかの単位を落としてしまったりするなど、失敗が多くなった。BへのAの初期の対応として、不適切なものを1つ選べ。

  1. 高次脳機能障害の有無と特徴を評価する。
  2. 医師による診察や神経学的な検査を勧める。
  3. 不安症状に対して、系統的脱感作の手法を試みる。
  4. 現在悩んでいることを共感的に聴取し、問題の経過を理解する。
解答

問75 70歳の女性A。Aは最近、昼間の眠気が強くなったと訴える。夜間の睡眠時間は0時から6時頃までで変化はなく、毎日朝夕2回30分程度の散歩をしている。高血圧のため3年前から服薬しているが、血圧は安定しており、健診でもその他に問題はないと言われている。最近、就床すると、足に虫が這うように感じて眠れないことがある。昼間の眠気はあるが、何かをしていれば紛れる。週3回の編み物教室は楽しくて眠気はない。食欲はあり、塩分摂取に気をつけている。Aへの睡眠衛生指導上の助言として、適切なものを2つ選べ。

  1. 散歩は、睡眠に良い効果があるので続けてください。
  2. 睡眠時間が足りないので早く床に就くようにしてください。
  3. 昼間に何かをして眠気が紛れるのであれば心配はいりません。
  4. 深く眠るために熱いお風呂に入ってすぐ寝るようにしてください。
  5. 足の不快感のために眠れないことについては、医師に相談してください。
解答
①、⑤

問76 5歳の男児A。Aは、実父からの身体的虐待が理由で、1か月前に児童養護施設に入所した。Aは、担当スタッフの勧めで同施設内に勤務する公認心理師Bの面談に訪れた。担当スタッフによると、Aは入所時から衝動性・攻撃性ともに高かった。施設内では、コップの水を他児Cにかけたり、他児Dを椅子で殴ろうとするなど、Aの暴力が問題となっていた。また寝つきが悪く、食欲にむらが見られた。Bとの面談でAは暴力の理由を「いつも僕が使っているコップをCが勝手に使ったから」「Dが僕の手首を急に掴んだから」と語った。また、「夜眠れない」と訴えた。Bが初期に行う支援として、適切なものを2つ選べ。

  1. 遊戯療法を速やかに導入し、Aに心的外傷体験への直面化を促す。
  2. 受容的態度でAの暴力を受け入れるよう、担当スタッフに助言する。
  3. コップ等の食器は共用であるというルールを指導するよう、担当スタッフに助言する。
  4. Aの様子を観察し、Aが安心して眠れる方法を工夫するよう、担当スタッフに助言する。
  5. 衝動性や攻撃性が高まる契機となる刺激ができるだけ生じないように、担当スタッフと生活環境の調整を検討する。
解答
④、⑤

問77 24歳の女性A、小学5年生の担任教師。Aの学級は、前任からの担任教師の交代をきっかけに混乱した状態に陥った。Aの学級の複数の児童が、授業中の私語や立ち歩きなどの身勝手な行動をしていた。学級のその他の児童たちは知らん顔で、学習にはある程度取り組むものの、白けた雰囲気であった。Aは学級を立て直したいが、どうすればよいか分からない。スクールカウンセラーがAに対してこの学級についてのコンサルテーションを行う際に、重視すべき事項として、適切なものを2つ選べ。

  1. 保護者の意見
  2. 児童の家庭環境
  3. 個々の児童の学力
  4. 学級のルールの定着
  5. 教師と児童の人間関係
解答
④、⑤

問78 公認心理師が、成人のクライエントの心理に関する情報を医療チームに提供する場合に事前に必要なものとして、正しいものを1つ選べ。

  1. 成年後見人の同意
  2. クライエント本人の同意
  3. 医療チームが作成した手順書
  4. ストレングス・アセスメント
  5. シュアード・ディシジョン・メイキング
解答

問79 精神科医療における公認心理師の活動について、適切なものを1つ選べ。

  1. 統合失調症患者に対するソーシャルスキルトレーニング(SST)は、個別指導が最も効果的とされる。
  2. 神経性やせ症/神経性無食欲症の患者が身体の話題を嫌う場合、身体症状に触れずに心理療法を行う。
  3. 精神疾患への心理教育は、家族を治療支援者とするためのものであり、当事者には実施しない場合が多い。
  4. 境界性パーソナリティ障害の治療では、患者への支援だけではなく、必要に応じてスタッフへの支援も行う。
  5. 妊産婦に精神医学的問題がある場合、産科医が症状を把握していれば、助産師と情報を共有する必要はない。
解答

問80 心理学の研究法において、質問紙法と比較したときの面接法の特徴として、適切なものを1つ選べ。

  1. 臨機応変な対応が困難である。
  2. 回答者に与える心理的圧力が弱い。
  3. 回答者の個別の反応を収集しにくい。
  4. データの収集に手間と時間がかかる。
  5. 高齢者や幼い子どもには負担が大きい。
解答

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