第5回公認心理師試験41〜50

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問41 強制性交(強姦)等罪の犯罪被害者に認められる可能性があるものとして、誤っているものを 1 つ選べ。

  1. 加害者の刑事手続に参加すること
  2. 加害者の公判記録の閲覧及び謄写をすること
  3. 加害者の刑事裁判結果につき通知を受けること
  4. 加害者が少年の場合、加害者の少年審判を傍聴すること
  5. 加害者の刑事裁判で証言するときに付添人を付き添わせること
解答

犯罪被害者等基本法、犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律、刑事訴訟法等からの出題。むず。けど、全部を知らなくても④だけをみると傍聴は無理そうな気がしますね。

①犯罪被害者等基本法 第十八条 (刑事に関する手続への参加の機会を拡充するための制度の整備等
第十八条 国及び地方公共団体は、犯罪被害者等がその被害に係る刑事に関する手続に適切に関与することができるようにするため、刑事に関する手続の進ちよく状況等に関する情報の提供、刑事に関する手続への参加の機会を拡充するための制度の整備等必要な施策を講ずるものとする。
②犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律

第三条(被害者等による公判記録の閲覧及び謄写

刑事被告事件の係属する裁判所は、第一回の公判期日後当該被告事件の終結までの間において、当該被告事件の被害者等若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から、当該被告事件の訴訟記録の閲覧又は謄写の申出があるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、閲覧又は謄写を求める理由が正当でないと認める場合及び犯罪の性質、審理の状況その他の事情を考慮して閲覧又は謄写をさせることが相当でないと認める場合を除き、申出をした者にその閲覧又は謄写をさせるものとする。

④少年法 第二十二条の四(被害者等による少年審判の傍聴)

 家庭裁判所は、最高裁判所規則の定めるところにより第三条第一項第一号に掲げる少年に係る事件であつて次に掲げる罪のもの又は同項第二号に掲げる少年(十二歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年を除く。次項において同じ。)に係る事件であつて次に掲げる罪に係る刑罰法令に触れるもの(いずれも被害者を傷害した場合にあつては、これにより生命に重大な危険を生じさせたときに限る。)の被害者等から、審判期日における審判の傍聴の申出がある場合において、少年の年齢及び心身の状態、事件の性質、審判の状況その他の事情を考慮して、少年の健全な育成を妨げるおそれがなく相当と認めるときは、その申出をした者に対し、これを傍聴することを許すことができる。

一 故意の犯罪行為により被害者を死傷させた罪
二 刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百十一条(業務上過失致死傷等)の罪
三 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(平成二十五年法律第八十六号)第四条、第五条又は第六条第三項若しくは第四項の罪
③検察庁は、被害者や親族等に対し、できる限り、事件の処分結果、刑事裁判の結果、加害者の受刑中の刑務所における処遇状況、刑務所からの出所時期などに関する情報を提供できるよう、被害者等通知制度を設けている。
⑤刑事訴訟法 第百五十七条の四
裁判所は、証人を尋問する場合において、証人の年齢、心身の状態その他の事情を考慮し、証人が著しく不安又は緊張を覚えるおそれがあると認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、その不安又は緊張を緩和するのに適当であり、かつ、裁判官若しくは訴訟関係人の尋問若しくは証人の供述を妨げ、又はその供述の内容に不当な影響を与えるおそれがないと認める者を、その証人の供述中、証人に付き添わせることができる。

問42 T. Ward らが提唱したグッド・ライブス・モデル〈Good Lives Model〉について、不適切なものを 1 つ選べ。

  1. クライエントにとっての接近目標と自己管理を重視している。
  2. 性犯罪者のリラプス・プリベンション・モデルに基づいたモデルである。
  3. 人間の尊厳や権利を重視し、ポジティブ心理学的アプローチをとっている。
  4. クライエントを社会の中に包摂し、その立ち直りへの動機づけを高めるものである。
  5. 一次的財〈primary goods〉とは人間が生きる上で必要なもので、行為主体性、友情など 11 の項目が挙げられている。
解答

問43 質的研究と関わりが深い研究方法や分析方法として、不適切なものを 1 つ選べ。

  1. PAC 分析
  2. 主成分分析
  3. エスノグラフィー
  4. 複線径路・等至性アプローチ
  5. グラウンデッド・セオリー・アプローチ
解答

質的研究・量的研究を参照。

問44 我が国における思春期・青年期の自傷と自殺について、適切なものを 1 つ選べ。

  1. 10 代の自殺者数は、男性よりも女性の方が多い。
  2. 10 代の自傷行為は、女性よりも男性の方が多い。
  3. 非致死性の自傷行為は、自殺のリスク要因ではない。
  4. 繰り返される自傷行為は、薬物依存・乱用との関連が強い。
解答

  1. 10 代の自殺者数は、男性の方が多い。
  2. 10 代の自傷行為は、女性の方が多い。
  3. 非致死性の自傷行為は、自殺のリスク要因である。
  4. 繰り返される自傷行為は、薬物依存・乱用との関連が強い。

令和3年版自殺対策白書を参照。

問45 大学における合理的配慮について、最も適切なものを 1 つ選べ。

  1. 発達障害のある学生が試験時間の延長を申し出た場合には、理由を問わず延長する。
  2. 弱視のある学生による試験時の文字拡大器具の使用を許可することは、合理的配慮に含まれる。
  3. 大学において何らかの支援を受けている発達障害のある学生は、我が国の大学生総数の約 6 % である。
  4. 大学においてピアサポーター学生が、視覚障害のある学生の授業付き添いをする場合、謝金支払いは一般的に禁止されている。
解答

合理的配慮を参照。

問46 母子保健法で規定されている内容として、正しいものを 1 つ選べ。

  1. 産前産後の休業
  2. 乳幼児の予防接種
  3. 母子健康手帳の交付
  4. 出産育児一時金の支給
解答

母子保健法を参照。

問47 職場における自殺のポストべンションとして、不適切なものを 1 つ選べ。

  1. 必要に応じて専門職員による個別相談の機会を与える。
  2. 集団で行う場合には、関係者の反応が把握できる人数で実施する。
  3. 自殺の原因になったと推測される人間関係を含め詳細まで公にする。
  4. 強い心理的ショックを経験した直後の一般的な心身の反応について説明する。
解答

サービス問題ですかね…。
自殺予防を参照。

問48 幻肢の説明として、不適切なものを 1 つ選べ。

  1. 鏡を用いた治療法がある。
  2. 痛みやかゆみを伴うことがある。
  3. 上下肢を失った直後に発症する。
  4. 切断端より遊離したり縮小したりすることがある。
解答

今回初めて出題。幻肢を参照。

問49 学生相談に関する説明として、不適切なものを 1 つ選べ。

  1. 学生相談では、カウンセラー、教職員、学生支援組織及び教育組織の連携と協働が重要である。
  2. 学生相談の対象は、深刻な困難を抱えている一部の学生ではなく、在籍する全ての学生である。
  3. 入学してくる多様な学生に対応するために、現在は、医学モデルでの対応が重要視されている。
  4. 学生相談では、個別面接のほか、合宿などを含めたグループカウンセリングやメンタルヘルス関係の講演会などが開催されている。
解答

これもサービス問題ですね。特に学生相談について詳しくなくても消去法で解けそうです。
詳しくは、大学における学生相談体制の充実方策について(要旨) -「総合的な学生支援」と「専門的な学生相談」の「連携・協働」(日本学生支援機構) を参照。

問50 J. T. Reason が提唱している安全文化の構成要素を表す内容として、不適切なものを 1 つ選べ。

  1. 自らのエラーを率直に報告する。
  2. 定められた指揮系統に厳密に従う。
  3. 不可欠な安全関連情報を提供する。
  4. 安全に関する情報を基に正しい結論を導き出す。
解答

安全文化を参照。

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