第3回公認心理師試験過去問題61〜70

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目次

問61 30歳の男性A、自営業。Aは独身で一人暮らし。仕事のストレスから暴飲暴食をすることが多く、最近体重が増えた。このままではいけないと薄々感じていたAは、中断していたジム通いを半年以内に再開するべきかどうか迷っていた。その折、Aは健康診断で肥満の指摘を受けた。J. O. Prochaskaらの多理論統合モデル(Transtheoretical Model)では、Aはどのステージにあるか。最も適切なものを1つ選べ。

  1. 維持期
  2. 実行期
  3. 準備期
  4. 関心期(熟考期)
  5. 前関心期(前熟考期)
解答

問62 30歳の女性A、会社員。Aは、精神科病院において入院治療を受けている。20代後半より抑うつエピソードを繰り返していたが、医療機関の受診歴はなかった。入院の1か月ほど前から口数が多くなり、卒業後交流のなかった高校時代の友人たちに電話やメールで連絡を取るようになった。衝動的な買い物が増え、職場での尊大な態度が目立つようになった。心配した家族の支援で入院となり、1か月が経過した。症状は改善しつつあるが、依然として口数は多く、睡眠は不安定である。Aは、仕事を休んでいることへの焦りを主治医に訴えている。この時点での公認心理師のAへの支援として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 障害年金制度について情報を提供する。
  2. 幼少期の体験に焦点を当てた心理面接を行う。
  3. 会社の同僚に対する謝罪の文章をAと一緒に考える。
  4. 毎日の行動記録を表に付けさせるなどして、生活リズムの安定を図る。
  5. Aの同意を得て、復職の時期について職場の健康管理スタッフと協議する。
解答

問63 45歳の男性A、市役所職員。Aは上司の勧めで健康管理室を訪れ、公認心理師Bが対応した。Aの住む地域は1か月前に地震により被災し、Aの自宅も半壊した。Aは自宅に居住しながら業務を続け、仮設住宅への入居手続の事務などを担当している。仮設住宅の設置が進まない中、勤務はしばしば深夜に及び、被災住民から怒りを向けられることも多い。Aは「自分の態度が悪いから住民を怒らせてしまう。自分が我慢すればよい。こんなことで落ち込んでいられない」と語る。その後、Aの上司からBに、Aは笑わなくなり、ぼんやりしていることが多いなど以前と様子が違うという連絡があった。この時点のBのAへの対応として最も適切なものを1つ選べ。

  1. Aの上司にAの担当業務を変更するように助言する。
  2. Aの所属部門職員を対象としてロールプレイを用いた研修を企画する。
  3. 災害時健康危機管理支援チーム<DHEAT>に情報を提供し、対応を依頼する。
  4. Aに1週間程度の年次有給休暇を取得することを勧め、Aの同意を得て上司に情報を提供する。
  5. Aに健康管理医<産業医>との面接を勧め、Aの同意を得て健康管理医<産業医>に情報を提供する。
解答

問64 1歳半の男児A。母親BがAの高熱とけいれん発作を訴えて、病院に来院し、Aは入院することとなった。これまでに複数の病院に来院したが、原因不明とのことであった。Bは治療に協力的で献身的に付き添っていたが、通常の治療をしてもAは回復しなかった。Bは片時もAから離れずに付き添っていたが、点滴管が外れたり汚染されたりといった不測の事態も生じた。ある日突然、Aは重症感染症を起こし重篤な状態に陥った。血液検査の結果、大腸菌など複数の病原菌が発見された。不審に思った主治医がBの付き添いを一時的に制限すると、Aの状態は速やかに回復した。Aの状態と関連するものとして、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 医療ネグレクト
  2. 乳児突然死症候群
  3. 乳幼児揺さぶられ症候群
  4. 反応性アタッチメント障害
  5. 代理によるミュンヒハウゼン症候群
解答

特殊な虐待を参照のこと。

問65 9歳の男児A、小学3年生。Aは、学校でけんかした級友の自宅に放火し、全焼させた。負傷者はいなかった。Aはこれまでにも夜間徘徊で補導されたことがあった。学校では、座って授業を受けることができず、学業成績も振るわなかった。他児とのトラブルも多く、養護教諭には、不眠や食欲不振、気分の落ち込みを訴えることもあった。Aの家庭は、幼少期に両親が離婚しており、父親Bと二人暮らしである。家事はAが担っており、食事は自分で準備して一人で食べることが多かった。時折、Bからしつけと称して身体的暴力を受けていた。家庭裁判所の決定により、Aが入所する可能性が高い施設として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 自立援助ホーム
  2. 児童自立支援施設
  3. 児童心理治療施設
  4. 児童発達支援センター
  5. 第三種少年院(医療少年院)
解答

児童自立支援施設及び児童心理治療施設を参照のこと。

問66 13歳の男子A、中学1年生。Aの学校でのテスト成績は中程度よりもやや上に位置している。試験に対しては出題される範囲をあらかじめ学習し、試験に臨む姿もよくみられる。しかし、その試験を乗り切ることだけを考え、試験が終わると全てを忘れてしまう質の低い学習をしているように見受けられる。勉強に対しても、ただ苦痛で面白くないと述べる場面が目につき、学習した内容が知識として定着していない様子も観察される。現在のAの状況の説明として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. リテラシーが不足している。
  2. メタ記憶が十分に発達していない。
  3. 深化学習や発展学習が不足している。
  4. 機械的暗記や反復練習が不足している。
  5. 具体的操作期から形式的操作期へ移行できていない。
解答

問67 21歳の男性A。Aは実母Bと二人暮らしであった。ひきこもりがちの無職生活を送っていたが、インターネットで知り合った人物から覚醒剤を購入し、使用したことが発覚して有罪判決となった。初犯であり、BがAを支える旨を陳述したことから保護観察付執行猶予となった。保護観察官がAに対して行う処遇の在り方として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 自助の責任を踏まえつつ、Aへの補導援護を行う。
  2. Bに面接を行うことにより、Aの行状の把握に努める。
  3. Aが一般遵守事項や特別遵守事項を遵守するよう、Bに指導監督を依頼する。
  4. 改善更生の在り方に問題があっても、Aに対する特別遵守事項を変更することはできない。
  5. 就労・覚醒剤に関する特別遵守事項が遵守されない場合、Aへの補導援護を行うことはできない。
解答

①と②で迷う問題。保護観察官は、Aに対して、補導援護だけでなく、指導監督も行っていく。また、指導監督を行う上で、面接等の方法で保護観察対象者と直接接触する機会を持ち、行状の把握に努めなければならない。以上のことから、①と②、両方ともに完全な回答ではないように思う。しかし、①は当然行うことであり、②はBの面接をAの面接より優先する理由が明確ではないため、①とした。公式発表を待とう。

保護観察制度も参照のこと。

問68 32歳の女性A、会社員。Aは、感情の不安定さを主訴に社内の心理相談室に来室し、公認心理師Bが面接した。職場で良好な適応状況にあったが、2か月前から動悸をしばしば伴うようになった。その後、異動してきた上司への苛立ちを強く自覚するようになり、ふとしたことで涙が出たり、これまで良好な関係であった同僚とも衝突することがあった。最近では、緊張して発汗することがあり、不安を自覚するようになった。Bが優先的に行うAへの対応として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 休職を勧める。
  2. 瞑想を教える。
  3. 認知行動療法を勧める。
  4. 医療機関の受診を勧める。
  5. カウンセリングを勧める。
解答

問69 16歳の女子A。高校1年生。Aは食欲不振、るい痩のため1週間前から入院中である。高校に入学し、陸上部に入部した後から食事摂取量を減らすようになった。さらに、毎朝6時から走り込みを始めたところ、4か月前から月経がなくなり、1か月前から倦怠感を強く自覚するようになった。入院後も食事摂取量は少なく、「太ると良い記録が出せない」と食事を摂ることへの不安を訴える。中学校までは適応上の問題は特になく、学業成績も良好であった。自己誘発性嘔吐や下痢の乱用はない。身長は159cm、体重は30kg、BMIは11.9である。公認心理師のAへの支援として、不適切なものを1つ選べ。

  1. 食事へのこだわりを外在化する。
  2. Aの家族に治療への参加を促す。
  3. 部活動への葛藤について傾聴する。
  4. 栄養士の助言を得て食事日記を付けることを勧める。
  5. 点滴を受けて、栄養状態を速やかに改善するよう勧める。
解答

るい痩(そう)とは、異常な体重減少をいう。BMIでは17 kg/m2以下。

すでに、Aは1週間前から入院中であり、明記はされていないが、公認心理師はこの病院における公認心理師であると考えるのが適当。当然、主治医や栄養士等々と連携をしている中で、⑤の選択肢の勧めを公認心理師が行うことは不適切というより、遅すぎるアドバイスである。

摂食障害も参照のこと。

問70 72歳の男性A。Aは、高血圧症で通院している病院の担当医に物忘れが心配であると相談した。担当医の依頼で公認心理師Bが対応した。Aは、1年前より徐々に言いたいことがうまく言葉に出せず、物の名前が出てこなくなった。しかし、日常生活に問題はなく、趣味の家庭菜園を楽しみ、町内会長の役割をこなしている。面接時、軽度の語健忘はみられるが、MMSEは27点であった。2か月前の脳ドックで、頭部MRI検査を受け、軽度の脳委縮を指摘されたという。BのAへの助言として、不適切なものを1つ選べ。

  1. 高血圧の治療を続けてください。
  2. 栄養バランスのとれた食事を心がけてください。
  3. 運動習慣をつけて毎日体を動かすようにしてください。
  4. 生活習慣病の早期発見のために定期的に健診を受けてください。
  5. 認知症の予防に有効なお薬の処方について、医師に相談してください。
解答

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