文部科学省から、教育相談等に関する調査研究協力者会議の報告(平成29年1月)があり
「児童生徒の教育相談体制の充実について」
〜学校の教育力を高める組織的な教育相談体制づくり〜
として、国としては初めて、SCやSSWのガイドラインを試案としてですが組み込まれました。
各地方自体は、この報告を基本として、SCやSSWのガイドラインを作っています。
かなり長い文章にはなっていますが、SC・SSWなら一読しておくことをお勧めします。
ここでは、
1 SCの職務内容等に記載されている(1)SCの職務と(2)求められる能力及び資格
(1)SCの職務
SCは、心理に関する高度な専門的知見を有する者として、不登校、いじめや暴力行 為等問題行動、子供の貧困、児童虐待等の未然防止、早期発見や学習面や行動面で何らかの困難を示す児童生徒、障害のある児童生徒・保護者への支援に係る助言・援助等のため、これらを学校として認知した場合や自然災害、突発的な事件・事故が発生した場合等において、様々な技法を駆使して児童生徒、その保護者、教職員に対して、カウンセリング、情報収集・見立て(アセスメント)や助言・援助(コンサルテーション)を行うとともに、全ての児童生徒が安心した学校生活を送ることができる環境作り等を行うことが求められる。さらに、SCは個々の児童生徒のみならず学校全体を視野に入れ、 心理学的側面から学校アセスメントを行い、個から集団・組織にいたる様々なニーズを 把握し、学校コミュニティを支援する視点を持つ必要がある。
子どもの貧困は、どちらかというとSSWの職務という見方が全国的に強かったと多いますが
SC・ SSW共に、職務内容として明記されています。
また、未然防止・早期発見というワードからも、カウンセリング中心の従来のスクールカウンセリングからは
発展させていかなければいけないことがわかります。
(2)求められる能力及び資格
SCに求められる能力としては、学校に適した心理学的な技法を開発する能力、心理・健康的側面の査定能力、カウンセリング面接やグループ面接等の種々の技法を用いた対処能力、教員への心理学的見地からの助言に加え、学校組織への支援を行う組織心理学的援助能力、児童生徒への心の健康保持活動(ストレスマネジメントや対人関係訓練等)の企画立案能力が求められる。また、心理と学校教育両方の知識を有し、教職員及び関係機関と連携・協働しながら教育相談を実施する能力も必要である。
SCに必要な資格としては、心理の国家資格である公認心理師が挙げられるが、これまでSCとして担ってきた臨床心理士等の実績を踏まえるとともに、不登校や問題行動 等の未然防止や集団に対する取組を主な職務とするガイダンスカウンセラーの実績等 を踏まえた上で、ふさわしい資格を判断すべきである。公認心理師は、現時点において、その養成カリキュラムが決定していないことから、今後、国においてそのカリキュラムの内容を踏まえて検討する必要がある。
- 技法開発能力
- 査定能力
- 対処能力
- 組織援助能力
- 企画立案力
もはや、カウンセラーとは思えない能力の数々を挙げています。笑
まさに、スクールコンサルタントですね。筆者が目指すところです。
必要なのは、もちろん重々承知ですが、養成プログラムが早急に求められるところです。
現状の臨床心理士指定大学院では、この中でいうと、査定能力くらいしかカリキュラムに含まれていません・・・。
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