学校と企業 比較することで見えてくる学校の課題

学校とサービスを提供する企業とを比較してもいけないのかもしれないが

比較して見えてくることもあるので、今日は、選択権と決定権の話。

 

スーパーであれ、レストランであれ、顧客はサービスに不満があると

そこにクレームという形で、意見をいう。

満足がいく対応を得られるかどうかは、企業によって、店によって、顧客によって

かわってくるが、それでも我慢ならない場合は、

「利用しない」という選択がある。

もっとひどい場合は、「あの店は良くないよ〜〜」と言いふらすこともできる。

 

ひとりのクレーマーにより不満であれば良いが、

その企業の根本的な問題であると複数の顧客からの訴えが続く。

企業は、早急に改善をしなければ、どんどん顧客が離れていき、信用が失墜する

その先には、いうまでもなく、破綻。

 

では、学校はどうだろう。

選択権という部分に絞って言えば

学校や先生の対応に不満があっても

「じゃー、違うクラスにうつります」

「この子は転校させます」

と、そう簡単にはいかない。

不思議なことに、クラスを移ることよりかは、転校するほうが、できる可能性は高い。

 

「クラス編成に不満があるから」

「担任の先生が怖いから」

そういった理由で、実際に不登校になる子どもは多い。

それが、子ども側のワガママなのか、学校や先生に本質的な課題があるかは

ケースによるが、

ひとりの子どもの不登校<クラス編成を維持

という価値付けは、多くの学校にある。

自分自身は、いじめなどが理由であっても、クラスをかわるということは、見たことがない。

形として、特別支援学級のクラスで一緒に勉強したりといった対応はあっても

籍を移すとなると、大きな障壁がある。

 

現在の学校の多くは、一年間、その子の不登校状態が続くことをとる。

これが異常なことなのかどうかは置いといて

その背景には、選択権がないという問題がある。

 

そこが、学校と企業との大きな違いで、

顧客に選択権がないところには、大きな課題がうまれる。

そして、学校はいくら評判が悪くても、公立の場合、潰れることは無い。

 

また、顧客の選択権に対して

学校には、決定権というものが、無いに等しい。

管理職が有能で、最終的な責任をもってくれ

「好きなように学級経営をしなさい」

という学校は、そう多くは無い。

 

自分たち、スクールカウンセラーは、学校をアセスメントし

誰に力があり、キーパーソンなのかを、まず躍起になって探していく。

 

それが教頭であったり、生徒指導であったり、ベテラン女性教員だったりするわけだが

校長以外のものに、求心力がある場合

「学校のニーズ」は空中を彷徨うことになる

上記にあげたメンバーならまだましで

それが「用務員さん」とかなら、もう組織としては成り立た無い。

みんなが不満や愚痴を用務員さんに言い、

職員室の人間関係に一番詳しいのが用務員さんなんて、おかしな話。

 

それで、どのように学校組織が正常に機能していくのだろうか。

 

この話には、まだまだ触れなければいけない問題があるので、またどこかで。

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