第2回公認心理師試験過去問題11〜20

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問11 秩序や完全さに囚われて、柔軟性を欠き、効率性が犠牲にされるという症状を特徴とするパーソナリティ障害として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 境界性パーソナリティ障害
  2. 強迫性パーソナリティ障害
  3. 猜疑性パーソナリティ障害
  4. スギゾイドパーソナリティ障害
  5. 統合失調症型パーソナリティ障害
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  1. 対人関係、自己像、感情などの不安定および著しい衝動性の広範な様式
  2. 他人の動機を悪意あるものと解釈するといった、広範な不信と疑い深さ
  3. 社会的関係からの離脱、対人関係場面での情動表現の範囲の限定などの広範な様式
  4. 親密な関係では急に気楽でいられなくなること。そうした関係を形成する能力が足りないこと。および認知的または知覚的歪曲と行動の奇妙さのあることの目立った、社会的および対人関係的な欠陥の広範な様式

※それぞれDSM-5における診断基準

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問12 神経細胞の生理について、正しいものを1つ選べ。

  1. グルタミン酸は抑制性神経伝達物質である。
  2. 活動電位は樹状突起を通して標的に送られる。
  3. 無髄線維では有髄線維より活動電位の伝導速度が速い。
  4. シナプス後細胞の興奮性シナプス後電位は「全か無かの法則」に従う。
  5. 1つの神経細胞における個々の活動電位の大きさは刺激の強さにかかわらず一定である。
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  1. グルタミン酸は、興奮系神経伝達物質である。
  2. 活動電位は、樹状突起ではなく軸索を通り、終末ボタンから発せられ、樹状突起が受け取る形にて標的に送られる。
  3. 電導速度は、絶縁物質(髄鞘)が神経繊維に存在するほど増加する。この絶縁物質は無髄線維ではなく有髄線維にのみ存在するため、有髄繊維の方が電導速度は速い。
  4. 興奮性シナプス後電位は、反応の大きさが段階的に変わる反応であり(アナログ反応)、「全か無かの法則」に従う反応(デジタル反応)ではない。
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問13 多くの人がいると、一人のときにはするはずの行動が生じなくなる傾向に関連する概念として、正しいものを1つ選べ。

  1. 社会的促進
  2. 集合的無知
  3. 集団極性化
  4. 情報的影響
  5. 傍観者効果
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傍観者効果も参照。

  1. 多くの人がいると、行動が生じやすくなることを指す概念。
  2. 周囲の人が何もしない時、援助や介入の緊急性に対する判断が謝る現象。本問が指す概念の関連としては考えられるものの、本問の指す概念そのものではない。
  3. 集団における討議の際、代表的な意見とみなされる意見への同調が集中する現象
  4. 判断基準が不確実な情報について、他者より得た情報を客観的事実の基準としてみなす現象
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問14 乳幼児の社会的参照について、正しいものを1つ選べ。

  1. 心の理論の成立後に生じてくる。
  2. 共同注意の出現よりも遅れて1歳以降に現れ始める。
  3. 自己、他者、状況・事物という三項関係の中で生じる。
  4. 自分の得た知識を他者に伝達しようとする行為である。
  5. 乳幼児期以降、徐々にその頻度は減り、やがて消失する。
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  1. 社会的参照は生後8ヶ月から10ヶ月ごろより表れると言われている。一方で心の理論は4歳から5歳にかけて成立すると言われている。
  2. 共同注意は生後2ヶ月から6ヶ月の間に表れ始めると言われている。
  3. 自身から他者へ情報を伝達するのではなく、他者より発せられる情報を自身の行動の判断基準として取り入れる行為である。
  4. 乳幼児期に限らず、成人や老年を含む様々な発達段階においても見られる。

社会的参照を参照。

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問15 自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害〈ASD〉の特性のうち「中枢性統合の弱さ」として説明できるのは次のうちどれか、正しいものを1つ選べ。

  1. 特定の物音に過敏に反応する。
  2. 他者の考えを読み取ることが難しい。
  3. 目標に向けて計画的に行動することが難しい。
  4. 細部にとらわれ大局的に判断することが難しい。
  5. 状況の変化に応じて行動を切り替えることが難しい。
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  1. 感覚刺激に対する過敏さに関する説明といえる。
  2. 心の理論障害仮説に関する説明といえる。
  3. 実行機能障害仮説に関する説明といえる。
  4. 実行機能障害仮説に関する説明といえる。
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問16 神経心理学的テストバッテリーについて、正しいものを1つ選べ。

  1. 各心理検査は、信頼性が高ければ妥当性は問われない。
  2. Luria-Nebraska神経心理学バッテリーは幼児用として開発された。
  3. 固定的なバッテリーの補完としてウェクスラー式知能検査が用いられる。
  4. 多くのテストを含む固定的ばバッテリーが仮説を検証するために用いられる。
  5. 可変的なバッテリーでの時計描画テストは、潜在する気分障害を発見するために用いられる。
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  1. 妥当性は、目的とする概念が正しく測定されているかどうかの指標として問われるべきである。
  2. 幼児ではなく、15歳以上を対象者として想定する検査である。
  3. ウェクスラー式知能検査は、補完のための検査ではなく、固定的バッテリーそのものとして用いられる検査といえる。
  4. 時計描画テストは、気分障害ではなく認知機能をスクリーニングする検査である。
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問17 治療者自身が相互作用に影響を与えることを含め、治療者とクライエントの間で起きていることに十分注意を払うことを何というか、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 自己開示の活用
  2. 治療同盟の確立
  3. 応用行動分析の適用
  4. 関与しながらの観察
  5. 自動思考への気づき
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関与しながらの観察を参照。

  1. カウンセラーにおける容姿、声といったような、クライエントへ影響を与える可能性がある情報を自己開示として把握するとともに、治療過程への影響について検討すること。
  2. 情緒的な絆、カウンセリングの目的への同意といった、クライエントとカウンセラーとの間における協働関係。
  3. 問題行動の生起に関する先行刺激、反応、結果と関係性について検討するとともに、問題行動を修正するように関係性の変容を促すこと
  4. 不合理であっても自動的に浮かび上がる思考の存在について検討すること。
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問18 E.T.Gendlinは、問題や状況についての、まだはっきりしない意味を含む、「からだ」で体験される感じに注目し、それを象徴化することが心理療法における変化の中核的プロセスだとした。この「からだ」で体験される感じを表す用語を1つ選べ。

  1. コンテーナー
  2. ドリームボディ
  3. フェルトセンス
  4. フォーカシング
  5. センサリー・アウェアネス
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問19 ライフサイクルと心の健康の関わりについて、正しいものを1つ選べ。

  1. 人の心身の発達は、成人期でピークになると考えられている。
  2. 女性の更年期障害は閉経後に様々な身体症状や精神症状を来す病態である。
  3. 青年期は、統合失調症、うつ病、社交不安症などの精神疾患の発症が増える時期である。
  4. 各ライフサイクルにおいて対応を要する問題は、疾患の種類にはよらず年齢によって決まる。
  5. 認知症は老年期に発症する病気であるため、成人期における認知機能の低下の原因としては別の疾患を考える。
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問20 我が国における児童虐待による死亡事例の近年の動向として、正しいものを1つ選べ。

  1. 死因となった虐待種別はネグレクトが最も多い。
  2. 虐待の加害者は実父が最も多い。
  3. 心中による虐待死事例における加害の背景は、「経済的困窮」が最も多い。
  4. 心中以外の虐待死事例での被害者は0歳児が最も多い。
  5. 心中以外の虐待死事例での加害者は20歳未満が最も多い。
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