限局性学習症/限局性学習障害Specific Learning Disorders:SLD)とは
これまで、学習障害(Learning Disabilities:LD)と呼ばれていた。
DSMー5で、限局性学習症/限局性学習障害(Specific Learning Disorders:SLD)に名称変更。
文部科学省のLD定義
基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。
以下のような特徴や種類がある。
- 知的には標準またはそれ以上。
- 学力の著しい偏り
- 読字障害(ディスレクシア)
- 書字障害(ディスファシア)
- 算数障害(ディスカリキュリア)など
- 注意集中力や落ち着きがない場合もある。また、不器用な場合もある。
ディスレクシア
特に、頻出となっており、話題にされやすいものがディスレクシア 。ディスレクシア の特徴として、その発現率は言語圏によって違いがあるということ。英語圏と日本では、日本では4~5%、英語圏では10~15%と言われている。これには発音の問題が関与している。
第5回公認心理師試験に出題
子どものディスレクシアの説明として、最も適切なものを1つ選べ。
- 知的能力障害(精神遅滞)を伴う。
- 生育環境が主な原因となって生じる。
- 文字の音韻情報処理能力に問題はない。
- 読字と同時に、書字にも障害がみられることが多い。
- この障害のある人の割合は、言語圏によらず一定である。
10歳の女児A、小学4年生。小学3年生の3月に限局性学習症/限局性学習障害〈SLD〉と診断された。新学期が始まり、スクールカウンセラーBはA の担任教師Cから、Aに対する支援について相談を受けた。Cの情報によると、Aはおとなしく穏やかな性格であり、他の児童との交流は良好である。一方で、語彙が乏しいため、自分の気持ちを適切に表現できない様子がみられる。授業中は、板書をノートに書き写すことに時間がかかっている。結果として、学習に遅れが生じている。 B の最初の対応として、最も適切なものを 1 つ選べ。
- 個別の指導の時間をとるよう C に助言する。
- A の感情の言語化を促すように C に助言する。
- A に知能検査を実施して、認知機能の偏りを把握する。
- 授業中の学習活動を観察して、A の学習方略とつまずきを把握する。
第2回公認心理師試験に出題
ディスレクシアに関する説明として、正しいものを1つ選べ。
- 限局生学習障害に含まれる。
- 読み書き不能の状態である。
- 言語発達に問題はみられない。
- 音読はできるが理解ができない。
- 読みの速度は速いが不正確である。
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