第1回公認心理師試験過去問題101〜110

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問101 神経性無食欲症について、正しいものを1つ選べ。

  1. 経過中の死亡はまれである。
  2. 通常、心理療法によって十分な治療効果が得られる。
  3. 入院治療では、心理療法は可能な限り早期に開始する。
  4. 経管栄養で体重を増やせば、その後も維持されることが多い。
  5. 患者自身は体重低下に困っていないため、治療関係を築くことが難しい。
解答

神経性無食欲症を参照。

過度な低栄養、自傷行為、不適切な排泄行為(嘔吐や下剤使用)などが影響となり、精神神経疾患の中では致死率が高い疾患のひとつであると言われている。

心理療法だけではなく、体重、栄養管理などが必要で、カウンセラーや医師だけではなく、栄養士や家族を巻き込んだチーム医療が不可欠。

体重が元に戻ることだけが治療目標ではない。神経性無食欲症になるに至った心理的な背景が解決しなければ、拒食と過食が繰り返されることが多い。

身体管理が必要なほどの状態でない限り、外来治療が原則とされている。入院治療においても、患者、家族と一緒に話し合いをし、納得のいく治療目標を立てることが前提とされている。

問102 軽症うつ病エピソードに対する初期の短期間の心理療法として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 家族療法
  2. 自律訓練法
  3. 認知行動療法
  4. 来談者中心療法
  5. 力動的心理療法
解答

厚生労働省の研究事業で「うつ病の認知療法・認知行動療法 治療者用マニュアル」が作られているほど、うつ病に対しての認知行動療法の効果は高く認められている。

問103 統合失調症の特徴的な症状として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 幻視
  2. 観念奔逸
  3. 情動麻痺
  4. 被影響妄想
  5. 誇大的な認知
解答

被影響妄想は、電磁波などで攻撃されていると思い込むような妄想で、統合失調症に特徴的と言われている。

①統合失調症に特徴的なのは、幻視ではなく幻聴である。

②観念奔逸は、統合失調症ではなく、躁状態で起こりやすい症状である。

③統合失調症で起こりやすいのは、情動麻痺ではなく、感情鈍麻である。

⑤誇大妄想は、統合失調症でも起こるが、躁状態や妄想性障害でも起こり、統合失調症に特徴的とは言えない。

問104 副作用としてアカシジアを最も発現しやすい薬剤について、正しいものを1つ選べ。

  1. 抗うつ薬
  2. 抗不安薬
  3. 気分安定薬
  4. 抗精神病薬
  5. 抗認知症薬
解答

アカシジアは、抗精神病薬の副作用として起こることがある。

問105 虐待など、父母による親権の行使が困難又は不適当な場合、子や親族などの請求により親の親権を一時的に停止することができるのは誰か。正しいものを1つ選べ。

  1. 知事
  2. 検察官
  3. 市町村長
  4. 児童相談所長
  5. 家庭裁判所(裁判官)
解答

民法の第834条の2「親権停止の審判」に規定されている。

父又は母による親権の行使が困難又は不適当であることにより子の利益を害するときは、家庭裁判所は、子、その親族、未成年後見人、未成年後見監督人又は検察官の請求により、その父又は母について、親権停止の審判をすることができる。

問106 我が国の少年院制度について、正しいものを1つ選べ。

  1. 少年院に受刑者を収容することはできない。
  2. 14歳未満の者でも少年院に送致されることがある。
  3. 1つの少年院に2年を超えて在院することができない。
  4. 少年院は20歳を超える前に少年を出院させなければならない。
  5. 少年院法で定められた少年院の種類のうち、第2種は女子少年を収容する施設である。
解答

少年院法をもとに解答。

①は、第三条に規定されている。
 少年院は、次に掲げる者を収容し、これらの者に対し矯正教育その他の必要な処遇を行う施設とする。
一 保護処分の執行を受ける者
二 少年院において懲役又は禁錮の刑(国際受刑者移送法第十六条第一項各号の共助刑を含む。以下単に「刑」という。)の執行を受ける者
②、④、⑤は第四条に規定されている。
少年院の種類は、次の各号に掲げるとおりとし、それぞれ当該各号に定める者を収容するものとする。
一 第一種 保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害がないおおむね十二歳以上二十三歳未満のもの(次号に定める者を除く。)
二 第二種 保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害がない犯罪的傾向が進んだおおむね十六歳以上二十三歳未満のもの
三 第三種 保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害があるおおむね十二歳以上二十六歳未満のもの
四 第四種 少年院において刑の執行を受ける者
③少年院の長期処遇は原則2年以内とされているが、相当長期には、少年の非行の進み具合により2年を超える場合もある。

問107 心理職の行動として、不適切なものを1つ選べ。

  1. クライエントからの贈り物を断る。
  2. 部下の家族をカウンセリングする。
  3. クライエントに対して人間的な魅力を感じる。
  4. クライエントからデートの誘いを受けた際に断る。
  5. 自身の生徒のカウンセリングを断り、他の専門家を紹介する。
解答

①クライエントからの贈り物を断ることについては、原則的に正しいと言える。贈り物には様々な思いが込められており、「必ず断る」という画一的な対応は望ましくないが、そのクライエントと贈り物に関しての意味を洞察することは重要。現実的には、受け取る場合も多いが、「こういうものは受け取ることができない」ということを伝えることは、何れにしても必要なことである。

②部下の家族をカウンセリングすることは、多重関係(役割)なり、カウンセリングをする上での妨げとなり得るので避けることは無難。

③クライエントに対して人間的な魅力を感じること自体に問題はない。もちろん、クライエントーカウンセラー関係であることを理解し、その関係にふさわしくない行動をとることは倫理的な問題となる。カウンセラー自身がその感情を客観的に捉え、その背景を分析することにより、その感情を利用することもできる。問題となるのは、感情に対して無自覚・無意識であることとや、行動を伴ってしまう場合である。

④クライエントからのデートの誘いを断ることは、問①の贈り物を断ることと同様、正しいと言える。贈り物は、相談室という枠組みのもとで行われることが多いが、デートは面接外での関わりを持つことになる。断ることは当然であるが、なぜ誘われるようなことに至ったかや、その誘いの意図を分析することは重要。

⑤自身の生徒のカウンセリングを断り、他の専門家を紹介することは、あり得ることである。様々なケースが想定されるが、例えば、学校の相談室では扱えないような場合が考えられる。重度の精神疾患(統合失調症など)に罹患しているなどは、医療機関に紹介する必要がある。

問108 心理に関する支援を要する者に対して、公認心理師が行う行為として公認心理師法に規定されていないものを1つ選べ。

  1. 観察
  2. 教育
  3. 指導
  4. 助言
  5. 診断
解答

公認心理師法をもとに解答。「診断」と明記されている箇所はない。

(定義)

第二条 この法律において「公認心理師」とは、第二十八条の登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいう。

一 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。

二 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言指導その他の援助を行うこと。

三 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。

四 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと。

問109 MMPI[ミネソタ多面的人格目録〈Minnesota Multiphase Personality Inventory〉]について、誤っているものを1つ選べ。

  1. MASは、MMPIの項目から作成された。
  2. 妥当性尺度とは、?尺度、L尺度、F尺度及びK尺度の4つを指す。
  3. 質問項目は550項目あり、実施時間は1時間以上を見込む必要がある。
  4. 質問項目は、患者群と非患者ぐんとの間の統計的優位さを基に作られている。
  5. 心気症、抑うつ、緊張などの各傾向を測定する20個の臨床尺度から構成される。
解答

臨床尺度は以下の10種類。
第1尺度:Hs(心気症)
第2尺度:D(抑うつ)
第3尺度:Hy(ヒステリー)
第4尺度:Pd(精神病質的偏倚、精神病質)
第5尺度:Mf(男性性・女性性)
第6尺度:Pa(パラノイア)
第7尺度:Pt(精神衰弱、強迫神経症)
第8尺度:Sc(精神分裂病)
第9尺度:Ma(軽躁病)
第0尺度:Si(社会的内向性)

問110 反応生アタッチメント障害について、誤っているものを1つ選べ。

  1. 認知と言語の発達は正常である。
  2. 乳幼児期のマルトリーメントと関係が深い。
  3. 自閉スペクトラム/自閉症スペクトラム障害〈ASD〉と症状が一部類似する。
  4. 常に自分で自分を守る態勢をとらざるを得ないため、ささいなことで興奮しやすい。
  5. 養育者が微笑みかける、撫でるなど、それまで欠けていた情動体験を補うような関わりが心理療法として有効である。
解答

反応性アタッチメント障害(愛着障害)は、養育者に無視や虐待されるなど、著しく不適切な養育環境におかれた子どもにみられる症状で、言葉の遅れがみられる場合もある。

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