ミルグラム実験とは
スタンリー・ミルグラム(Stanley Milgram)が1963年に人間の心理状況を実験したものである。
実験内容
「教師」が提示した問題に、「生徒」は4つのボタンで答え、「生徒」が正解すると、「教師」は次の単語リストに移る。「生徒」が間違えると、「教師」は「生徒」に電気ショックを流すよう指示を受けた。また電圧は最初は45ボルトで、「生徒」が一問間違えるごとに15ボルトずつ電圧の強さを上げていくよう指示。
電気ショックを与えるスイッチには、電圧とともに、そのショックの程度を示す言葉が表示。
- 15ボルト“BLIGHT SHOCK”(軽い衝撃)
- 75ボルト“MODERATE SHOCK”(中度の衝撃)
- 135ボルト“STRONG SHOCK”(強い衝撃)
- 195ボルト“VERY STRONG SHOCK”(かなり強い衝撃)
- 255ボルト“INTENSE SHOCK”(激しい衝撃)
- 315ボルト“EXTREME INTENSITY SHOCK”(はなはだしく激しい衝撃)
- 375ボルト“DANGER SEVERE SHOCK”(危険で苛烈な衝撃)
- 435ボルト
- 450ボルト
実際には電圧は付加されていない。しかし各電圧の強さに応じ、あらかじめ録音された「『生徒』が苦痛を訴える声」がインターフォンから流された。
- 75ボルトになると、不快感をつぶやく。
- 120ボルトになると、大声で苦痛を訴える
- 135ボルトになると、うめき声をあげる
- 150ボルトになると、絶叫する。
- 180ボルトになると、「痛くてたまらない」と叫ぶ。
- 270ボルトになると、苦悶の金切声を上げる。
- 300ボルトになると、壁を叩いて実験中止を求める。
- 315ボルトになると、壁を叩いて実験を降りると叫ぶ。
- 330ボルトになると、無反応になる。
被験者が実験の続行を拒否しようとする意思を示した場合、次のように通告した。
- 続行してください。
- この実験は、あなたに続行していただかなくてはいけません。
- あなたに続行していただく事が絶対に必要なのです。
- 迷うことはありません、あなたは続けるべきです。
4度目の通告がなされた後も、依然として被験者が実験の中止を希望した場合、その時点で実験は中止された。そうでなければ、設定されていた最大ボルト数の450ボルトが3度続けて流されるまで実験は続けられた。
映画「アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発」
実験結果
被験者40人中26人(統計上65%)が用意されていた最大V数である450ボルトまでスイッチを入れた。
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