因子分析

因子分析とは

統計学上の解析方法の一つ。因子とは、何かを引き起こす原因となっているもののことを言い、その因子が何かを見つけていく方法を因子分析という。

上記の図でいうと、数値として目に見える変数を従属変数といい、目に見えない共通因子を独立変数と呼ぶ。

心理学のわかりやすい例でいうとウェクスラー式知能検査とかがそうですね。
類似、単語、理解、知識、語の推理を従属変数として表し、その共通因子として言語理解を算出するという。

全検査IQ(FSIQ)
言語理解指標(VCI) 知覚推理指標(PRI) ワーキングメモリー指標(WMI) 処理速度指標(PSI)
基本検査 類似
単語
理解
積木模様
絵の概念
行列推理
数唱
語音整列
符号
記号探し
補助検査 知識
語の推理
絵の完成 算数 絵の抹消

第5回公認心理師試験に出題

問80 G. W. Allport や R. B. Cattell らの特性論の考えを引き継ぎ、L. R. Goldbergが指摘した性格特性理論の基盤となっている統計手法として、適切なものを1つ選べ。

  1. 因子分析
  2. 分散分析
  3. 共分散分析
  4. 重回帰分析
  5. クラスター分析
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性格特性論を参照。

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第4回公認心理師試験に出題

問6 因子分析による解析を計画している調査用紙の回答形式として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 順位法
  2. 一対比較法
  3. 自由回答法
  4. 評定尺度法
  5. 文章完成法
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  1. 順位法は、対象者に項目を示して順位をつけさせる方法。
  2. 一対比較法は、対象者に複数の刺激の中から 2 つずつ組み合わせて、全ての組み合わせの刺激対を提示し、特定の判断基準に基づいてどちらかの刺激を選択させる方法。
  3. 自由回答法は、文章や単語などを回答者自身に自由に記入してもらう回答方法。
  4. 評定尺度法は、数段階の尺度を示し、そのうちの1段階を選んでもらう評価方法。例えば、学習成績で優、良、可、不可などで評価する。
  5. 文章完成法は、投影法検査を参照。
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第1回公認心理師試験(追加試験)に出題

問6 因子分析の斜交回転において各観測変数と各因子との相関係数を要素とする行列を表すものとして、正しいものを1つ選べ。

  1. 共通性
  2. 独自性
  3. 因子構造
  4. 因子負荷
  5. 単純構造
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  1. 共通性 共通因子から観測変数へ説明される割合。
  2. 独自性 独自因子から観測変数へ説明される割合。
  3. 因子構造 各因子と観測変数との相関関係。
  4. 因子負荷 共通因子が観測変数へ与える影響の大きさ。
  5. 単純構造 直行回転や斜交回転により、解釈が最も容易となった因子負荷行列

※共通因子 因子全体を説明する構成概念の定義から説明可能な因子
※独自因子 構成概念からの説明のみならず、さらに異なる説明も必要な因子

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