スポンサードリンク
8月26日に、京都の国際会館で開催された
学校臨床心理士会に参加してきました。
SCをして9年目になりますが、初参加。
なかなか有意義な時間になりました。
今回のテーマは、ズバリこれからのスクールカウンセラー の動向について。
特に、全国の常駐・常勤のSCの取り組みについて発表されていました。
午前中は、坪田知広前文部科学省児童生徒課長の講演。
後半は、京都、鳥取、福岡、名古屋の取り組みをシンポジウム形式で。
やはり、全国的には、常駐・常勤化の流れになっているようですが
それぞれが、オリジナルの取り組みをしており、これからも全国で
様々な形式のSCが誕生していくと思われます。
学校臨床心理士会の内容を中心に、現在の常駐・常勤SCについてまとめたいと思います。
常駐型SCとは。常勤SCとの違い。
言葉が違うので、わかると思いますが、意外に勘違いされやすいのがこの2つですね。
常駐型のSCというのは、今回でいうと京都の取り組みがそうでしたが
一つの学校に、SCが常駐している
ということです。特徴は以下の通り。
一人ではなく、曜日に分かれて複数人配置されている
- それぞれのSCは、非常勤で常勤ではない
- 複数の目で学校を見ることができる
- SC同士の連携が不可欠で課題でもある
- 性別や年齢によって、学校も選択肢が多い
- ゆえに、SCをコーディネートする役割を担う教員が重責で、力量を求められる
などなどです。
常勤SC。その配置形態の多様性。
常勤SCというのは、雇用形態のことで、非常勤ではなく常勤ということです。
社会保険や、賞与、年休などの福利厚生が整っています。
しかし、任期付き(1〜5年程度)か任期なしかという違いもあります。
現在、ほとんどの常勤SCは任期付きのところが多いようです。
そして、その勤務形態も多様です。
教育委員会等配置型常勤SC
今回の例でいうと、鳥取や福岡がそうでした。
学校に所属するわけではなく、教育委員会、教育事務所、教育センター、適応指導教室などに席を置き
担当している学校を曜日ごとに巡回したり、要請があれば出向くといったアウトリーチ型の常勤SC。
緊急支援事案が発生した時にも、派遣される立場であることも多いようです。
雇用形態では、常勤ですが、学校サイドからすると常駐ではないため、
一つの学校に行く回数でいうと、非常勤SCとそう変わらない(むしろ少ない場合も)ことが多い。
しかし、外部性は保たれ、非常勤SCと連携していきながら、教育委員会ともすぐに話ができる立場なので
各種社会資源を利用しやすいというメリットもあるようです。
学校常駐型常勤SC
今回の例でいうと、名古屋市の取り組みがそうです。常勤と聞いて、一般的に想像するのは
この学校常駐・常勤SCではないですか?しかし、この形態をとっているのはあまり多くないようです。
- 莫大な予算がいること
- 人材の確保
- 常駐してやることがあるのか
- その学校で機能しなかった時にケアしにくい
などの問題があるからだと思います。
この学校常駐型常勤SCを導入するためには、名古屋市のように、支える仕組みを取ることが必要だと思います。
多職種を同時に雇用し、チームとして構成。配置されていない学校にも出向くことができるシステムづくり。
研修制度の充実など、常勤SCを機能させる仕組み作りが肝になってきます。
どの形態や仕組みにも、メリット・デメリットがあると思います。
これからも、全国の取り組みを共有しながら、各自治体や学校に合わせたものを導入することが求められます。
スポンサードリンク
コメントを残す