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洞察学習とは
ドイツのゲシュタルト心理学者Köhler,W.(ヴォルフガング・ケーラー)により、チンパンジーを用いた実験で導かれた。
Köhler,W.はチンパンジーが手の届かない場所に好物のバナナを置き、チンパンジーの手の届く範囲に短い棒などの道具を置いた。最初は、短い棒だけで取ろうとし、失敗するが歩き回ったり、周囲を見回したりしているうちにバナナをとる方法を思いついき、目的のバナナを手に入れることに成功した。Köhler,W.は、このチンパンジーの行動を洞察の結果であると考えた。
洞察:鋭い観察力で物事を見通すこと。見抜くこと。(大辞林 第三版より)
平成28年度臨床心理士資格試験に出題
次の心理学に関する用語とそれに関連する人物の組み合わせの中から、正しいものを一つ選びなさい。
a.効果の法則 Wundt,W.M.
b.無意味綴り Thorndike,E.L.
c.洞察学習 Ebbinghaus,H.
d.認知地図 Tolman,E.C.
e.内観 Köhler,W.
正解は
a.効果の法則 Thorndike,E.L.
b.無意味綴り Ebbinghaus,H.
c.洞察学習 Köhler,W.
d.認知地図 Tolman,E.C.
e.内観 Wundt,W.M.
平成27年度精神保健福祉士国家試験に問題
次の記述のうち、学習の形成における洞察学習の例として,正しいものを 1 つ選びなさい。
1 孵化し首をのぞかせたハイイロガンは、最初に凝視したものを親だと思い込み、 凝視したものの後追い行動を始めた。
2 檻に入れられたネズミが、檻の中にあるレバーを押すと餌が出ることを知った後、ネズミはレバー押し行動を増加させた。
3 大人が人形を攻撃した後にほうびをもらう場面の映像を幼児に見せると、人形などのおもちゃのある部屋にいる、その幼児の行動は、より攻撃的になった。
4 狭い箱に入れられた猫は脱出しようとしていろいろ試みたが、紐を引っ張ると出口が開くことを覚えた後は、箱に入れられるとすぐに紐を引っ張った。
5 檻の中で天井に吊るされたバナナを取りたいチンパンジーは、すぐさま箱をバナナの下に引き寄せ、その上に登って、手にした棒でバナナをたたき落とした。◯
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