厚生労働省は「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(メンタルヘルス指針、平成 18 年 3 月 策定、平成 27 年 11 月 30 日改正)を定め、職場におけるメンタルヘルス対策を推進している。
産業領域の試験問題を回答するにあたっては、「職場における心の健康づくり~労働者の心の健康の保持増進のための指針~」は重要な手引きとなっているため、目を通しておくこと。
第5回公認心理師試験に出題
職場のメンタルヘルス対策に関する内容として、最も適切なものを 1 つ選べ。
- 人事労務管理とは切り離して推進する。
- ストレスチェック制度とは独立した活動として進める。
- 家庭や個人生活などの業務に直接関係しない要因は、対策の対象外とする。
- 管理監督者は、部下である労働者のストレス要因を把握し、その改善を図る。
- 労働者の心の健康に関する情報を理由として、退職勧奨を行うことができる。
解答
④
第3回公認心理師試験に出題
問144 35歳の男性A、会社員。Aは、製造業で1000名以上の従業員が在籍する大規模事業所に勤務している。約3か月前に現在の部署に異動した。1か月ほど前から、疲労感が強く、体調不良を理由に欠勤することが増えた。考えもまとまらない気がするため、健康管理室に来室し、公認心理師Bと面談した。AはBに対して、現在の仕事を続けていく自信がないことや、部下や後輩の指導に難しさを感じていること、疲労感が持続していることなどを話した。前月の時間外労働は約90時間であった。このときのBの対応として、最も適切なものを1つ選べ。
- 面談内容に基づき、Aに休職を勧告する。
- Aの上司に連絡して、業務分掌の変更を要請する。
- 医師による面接指導の申出を行うよう、Aに勧める。
- 積極的に傾聴し、あまり仕事のことを気にしないよう、Aに助言する。
- 急性のストレス反応であるため、秘密保持義務を遵守してAの定期的な観察を続ける。
解答
③