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社会構成主義とは
客観的かつ絶対的な物事の存在などなく、社会の中で行われるコミュニケーションが現実をつくっていくという考え方。私たちが現実、真実、事実と捉えていることは社会的に構成されたもので、社会が意味付けしているに過ぎない。意味付けされたものを絶対的なものと考えるのではなく、すべて関係性の中で捉えられた解釈であるというもの。
第2回公認心理師試験に出題
19歳の男性 A、大学1年生。Aは将来に希望が持てないと学生相談室に来室した。「目指していた大学は全て不合格だったので、一浪で不本意ながらこの大学に入学した。この大学を卒業しても、名の知れた企業には入れないし、就職できてもずっと平社員で結婚もできない。自分の将来に絶望している」と述べた。Aに対する社会構成主義的立場からのアプローチとして、最も適切なものを1つ選べ。
- 不本意な入学と挫折の心理について心理教育を行う。
- Aの将来への絶望について無知の姿勢で教えてもらう。
- Aの劣等感がどのように作り出されたのかを探索させる。
- 学歴社会の弊害とエリート主義の社会的背景について説明する。
- Aの思考のパターンがどのように悲観的な感情を作り出すのかを指摘する。
解答
②
第1回公認心理師試験に出題
社会構成主義を基盤とする心理的支援について、正しいものを1つ選べ。
- 当事者との会話を維持することではなく、変化を起こすことを目標にする。
- 人間の活動が文化や価値観に根差しているという考えに基づいて支援を行う。
- 論理科学的モードとナラティブモードとの2つの基本的な思考パターンに分ける。
- 言語が現実を作り出すという視点から新たな社会意識を形成するという考えに基づいて支援を行う。
解答
②
社会構成主義は、人間の活動が文化や価値観に根ざしているという考えに基づいて支援を行うため、②が正しい。
社会構成主義では、関係性や会話を重要視している立場であるため、①は間違い。
社会構成主義は、ナラティブモードの思考パターンである。③は間違い。
言語が現実を作り出すのではなく、会話や関係性が作り出すため、④は間違い。