はじめてのリーダーのための実践!フィードバック
耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す「全技術」
目次
- 第1章 フィードバックの理論と部下育成の基礎知識
- 第2章 フィードバックの基本モデル 5ステップで実践するフィードバック
- 第3章 フレーズとセリフで学ぶフィードバックのポイント
- 第4章 会話例で学ぶ 部下のタイプ別フィードバック
- 第5章 フィードバックを続けるための事前準備&テクニック
第1章と第2章を読むだけでも、かなり役に立つと思います。
というか、そこだけ読むつもりで読み、余力があったり、自分の置かれている状況に似ているケースなどがあれば
第3章以降の具体例に進むといいと思います。
会社だけでなく、学校現場でも役に立つ
会社のマネジャーと部下について書かれているのですが
学校の、校長と教頭・教務主任、管理職と教員、学年主任と教員、教員と児童生徒関係でも役立つ内容です。
学校は、まだまだ独特で閉鎖的な空間なので、
上司に上司という自覚もなければ、部下に部下という自覚もない
そんなレベルだと思います。
しかし、実際は、学年主任であっても管理職であっても、教員から見ると、その役割も立場も明確に上司なわけで
教員は、部下だと思います。まず、その自覚が必要で、
部下の不適切な行動は、正しく導いてあげる必要があるし
部下は、逆に上司に教えを仰がないといけないと思います。
上司もそうだが、部下にも読んでほしい
実際、フィードバックは「耳の痛いこと」なので、言う側も言われる側も
避けたいと思う人が多いのはわかりますが
それでも、適切に自分を見てくれる人の声は、真摯に受け止めたいところですよね。
この本を読んでいて思ったのは、フィードバックを受ける側の準備が大切ということ
上司が感情や主観で言っているのか、自分のために言ってくれているのかわかったり
フィードバックを受けることの重要性も理解できるようになります。
それは、「あぁ怒られた」という感情面での落ち込みを減らすことにも繋がります。
スーパーバイザー、スクールカウンセラー関係にも
なかなか上下関係という状況になりにくいのが、スクールカウンセラーです。
ひとり職で、そのSCがどのような働き方をしているのか、他のSCや教育委員会にはわからず
管理職は把握していたとしても、立場上(上司ではないため)も専門的にも、フィードバックしにくいのが現状。
そうなると、適切なフィードバックを受けないまま、偏った成長の仕方をするか(使えないまま)
うまく適応できずに辞めてしまうかということになります。
SVを定期的に受けていたとしても、ケースのことは指導してくれても
働き方や成果のことにまでは、なかなか触れることができない(情報・指導力不足)のが現状。
今後、SCの常勤化やチーム協働が進んで行く中で、
SC⇄SC関係や、SV⇄SC関係でも、適切なフィードバックがし合えるように、一読の価値はあります。