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※詳しい説明は、随時更新していきます。
問1 公認心理師の業務や資格について、正しいものを1つ選べ。
- 診断は公認心理師の業務に含まれる。
- 公認心理師資格は一定年数ごとに更新する必要がある。
- 公認心理師の資質向上の責務について、罰則が規定されている。
- 公認心理師が業務を行う対象は、心理に関する支援を要する人に限定されない。
- 公認心理師以外でも、心理関連の専門資格を有していれば「心理師」という名称を用いることができる。
解答
④
第2条の三 「心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。」とされており、対象は、関係者も含まれていることが明記されている。
詳しくは、公認心理師法を参照。
①診断は公認心理師の業務に含まれない。
②公認心理師資格は更新制度を採用していない。
③資質向上の責務は、
第四十三条 「公認心理師は、国民の心の健康を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため、第二条各号に掲げる行為に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。」とされているが、罰則規定は設けられていない。
④第四十四条 「公認心理師でない者は、公認心理師という名称を使用してはならない。」と明記されている。
問2 統合失調症のデイケア利用者Aについてのケア会議で、スタッフBが「Aさんは気難しく、人の話を聞いていないので関わりが難しい」と発言した。Aには幻聴がある。会議の中で、Bの発言に対する公認心理師の対応として、最も適切なものを1つ選べ。
- スタッフの交代を提案する。
- 専門職に困難はつきものであると諭す。
- 幻聴についてどの程度の知識があるかを質問する。
- どのような場面で関わりが困難と感じるかを質問する。
- 関わりを拒否するような態度は正しくないことを指摘する。
解答
④
まずは、どのような困り感があるのかを具体的に聞くことが大事である。
問3 20世紀前半の心理学の3大潮流とは、ゲシュタルト心理学、行動主義ともう1つとは何か、正しいものを1つ選べ。
- 性格心理学
- 精神分析学
- 認知心理学
- 発達心理学
- 人間性心理学
解答
②
精神分析学は、心的過程について、内面調整機能としての自我、本能欲動の機能としてのエス、内的規範機能としての超自我の三機能より構成されると考える流派である。ゲシュタルト心理学、行動主義と並び20世紀前半の心理学において、寄って立つ理論として特に用いられた。
性格心理学、認知心理学、発達心理学、人間性心理学は、三大潮流を適用または批判する形にて発展した領域といえる。
問4 普通教育に適する子どもとそうでない子どもを見分けるための検査法を最初に開発した人物は誰か、正しいものを1つ選べ。
- A.Binet
- D.Wechsler
- E.Kraepelin
- F.Galton
- J.Piaget
解答
①
- A.Binet ビネー・シモン検査の開発へ携わった人物 (1905)
この検査は、質的に共通した一般知能としての知的発達を捉える検査である。 - D.Wechsler ウェクスラー・ベルビュー知能検査の開発へ携わった人物(1939)
質的に異なる複数の能力としての知的発達を捉える検査。 - E.Kraepelin 作業曲線と心理的特徴との関連を示唆した人物 (1902)
後に日本人の内田勇三郎らが、彼の理論を応用した心理検査である内田クレペリン検査を開発した。 - F.Galton 人間能力とその発達の研究を発表した人物 (1883)
心理的特徴の個人差をはじめて捉えようとした。 - J.Piaget 発生的認識論を唱えた人物 (1953)
子どもの知能の発達について、感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作
四段階からなると捉える。
問5 実験は実験者が操作する変数と観測される変数によって組み立てられるが、前者以外にも後者に影響を与える変数があることが多い。この変数は何か、正しいものを1つ選べ。
- 従属変数
- 剰余変数
- 独立変数
- 離散変数
- ダミー変数
解答
②
- 実験結果として観測される変数
- 独立変数とは異なる、実験結果へ影響を与える変数
- 実験に際して、結果へ影響を及ぼすと仮定する変数
- 量的変数の中でも、2つの値の間の個数が限定されると仮定する変数(ex. 1, 2, 3: 1と3の間の値は「2」のみ)。他には2つの値の間の個数が無限数存在すると仮定する連続変数がある (ex. 1と3の間の値は無限数存在する(ex. 1.1, 2.3, 2.988))
- 値が必ず2つのうちのどちらか(ex. 0または1)をとる変数(ex. 男性=0 / 女性=1、)
問6 順序尺度によるデータの散布図として、正しいものを1つ選べ。
- 中央値
- 平均値
- 標準偏差
- 不偏分散
- 四分位偏差
解答
⑤
- 連続尺度、比率尺度のデータを大きさの順に並べた際、最も中央に位置する値。
- 連続尺度、比率尺度のデータを合計した後サンプル数で割った値。データのばらつきの指標。
- 分散の平方根をとった値。データのばらつきの指標。
- 分散の中でも、平均値とデータの差の二乗を(サンプル数-1)で割った値。
- 四分位範囲を2で割った値。データのばらつきの指標。
※ 分散 連続尺度、比率尺度のデータと平均値との差を二乗した後、サンプル数で割った値。
※ 四分位範囲 順序尺度、連続尺度、比率尺度をとるデータを大きい順に並べ替え、全体の四分の一番目の値、四分の三番目の値との差がとる値。
問7 量的な説明変数によって1つの質的な基準変数を予測するための解析方法として、最も適切なものを1つ選べ。
- 因子分析
- 判別分析
- 分散分析
- 重回帰分析
- クラスター分析
解答
②
- 複数の項目から収集した連続変数について、複数の項目を共通して説明する因子を想定、項目と因子の関係性(因子構造)について検討する手法。
- すでに設けられた既存サンプルのグループへ新たにサンプルを加える際、どちらのグループへ属するのかについて検討する手法。
- 3群以上のデータにおける平均値の差について検討する手法。各データ間の有意差の他にも、総変動、群間変動、郡内変動といった各種ばらつき、複数の要因による相乗効果や相殺(交互作用)などについても検討する。
- 複数の説明変数による観測変数への影響力について検討する手法。
- 連続変数を基にサンプルを複数グループへ分類する手法
問8 プライミングについて、正しいものを1つ選べ。
- 間接プライミングは、主にエピソード記憶研究で用いられる。
- 直接プライミングは、先行情報と後続情報の間に意味的関連性が強い場合に生じる。
- プライミングは、絵などの画像刺激では生じず、単語などの言語刺激のみで生じる。
- プライミングには、先行情報が後続情報の処理を促進するだけでなく、抑制する場合もある。
- プライミングは、先行情報が閾下呈示された場合は生じず、閾上呈示された場合のみで生じる。
解答
④
- 非宣言記憶に関する研究のため、宣言的記憶であるエピソード記憶とは異なる記憶に関する研究である。
- 直接プライミングではなく、間接プライミングである。
- 非言語的プライミングとよばれるプライミングの一つとして生じる。
- ○
- 意識化できない程度のプライム刺激であっても、プライミング効果は見られる。
問9 ある刺激に条件付けられた反応が他の刺激に対しても生じるようになることを何というか、正しいものを1つ選べ。
- 馴化
- 消去
- 般化
- シェイピング
- オペラント水準
解答
③
- 強化を伴わない刺激を繰り返し知覚すると、刺激に対する反応が次第に減少すること。
- すでに強化された反応が、以後に強化されないことで、次第に減少すること。
- ○
- 行動をスモールステップごとに分解、段階的な形成をもって複雑な行動の形成を目指すこと(ex. テニスの打ち方 ⇨ ①ラケットを握る・②ラケットを振る・③ラケットを使ってボールを打つ)。
- 対象となるオペラント行動の生起頻度。
問10 社会的判断に用いる方略を4種類に分類し、用いられる方略によって感情が及ぼす影響が異なると考える、感情に関するモデル・説として、正しいものを1つ選べ。
- 感情入力説
- 認知容量説
- 感情混入モデル
- 感情情報機能説
- 感情ネットワークモデル
解答
③
- 同じ対象であっても呈示方法によって喚起される感情が異なると捉える説(ex. 基準点ギリギリで試験を突破 ⇨ 「達成感 ⇨ 勉強終了」or「未熟感 ⇨ 勉強継続」)
- 必要となる認知資源が大きいほど、記憶が想起されにくくなるとする説。対象によって要する認知資源の量が異なると想定する。
- ○
- 判断に際した情報が少ない時、自己の感情状態が判断の基盤として採用されるとする説
- 記憶における知識の連合について、感情と知識との間についても連合を想定するモデル
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