傍観者効果

傍観者効果とは

緊急的な援助を必要とする場面であっても、周囲に多くの人がいることによって、援助行動が抑制されることをいう。以下がその原因と言われている。

多元的無知 :他者が積極的に行動しないことによって、事態は緊急性がなく援助を必要としていないものと判断する

責任分散 :自分がやらなくても誰かが行動すると考える。多くのものがとっている行動に同調する。

評価懸念(聴衆抑制):行動を起こした時、その結果に対して周囲からのネガティブな評価や批判を恐れる。

キティ・ジェノヴィーズ事件

1964年3月13日にアメリカで発生した殺人事件。Kitty(Catherine Genovese) が、帰宅途中に殺害された。ニューヨーク・タイムズは「Kitty(Catherine Genovese)は大声で助けを求めたが、近所の住人は誰ひとり警察に通報しなかった:と報じた。この事件がきっかけとなり、傍観者効果が提唱された。

第2回公認心理師試験に出題

多くの人がいると、一人のときにはするはずの行動が生じなくなる傾向に関連する概念として、正しいものを1つ選べ。

  1. 社会的促進
  2. 集合的無知
  3. 集団極性化
  4. 情報的影響
  5. 傍観者効果
解答

  1. 多くの人がいると、行動が生じやすくなることを指す概念。
  2. 周囲の人が何もしない時、援助や介入の緊急性に対する判断が謝る現象。本問が指す概念の関連としては考えられるものの、本問の指す概念そのものではない。
  3. 集団における討議の際、代表的な意見とみなされる意見への同調が集中する現象
  4. 判断基準が不確実な情報について、他者より得た情報を客観的事実の基準としてみなす現象

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