平成30年度公認心理師国家試験「問143」

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問143 事例

5歳の男児。父母からの身体的虐待とネグレクトを理由に、1週間前に児童養護施設に入所した。入所直後から誰彼構わず近寄り、関わりを求めるが、関わりを継続できない。警戒的で落ち着かず、他児からのささいなからかいに怒ると鎮めることが難しく、他児とのトラブルを繰り返している。着替え、歯磨き、洗面などの習慣が身についていない。眠りが浅く、夜驚がみられる。

このときの施設の公認心理師が最初に行う支援として、最も適切なものを1つ選べ。

  1. 眠りが浅いため、医師に薬の処方を依頼する。
  2. 心的外傷を抱えているため、治療として曝露療法を開始する。
  3. 気持ちを自由に表現できるよう、プレイルームでプレイセラピーを開始する。
  4. 趣味や嗜好を取り入れて、安心して暮らせる生活環境を施設の養育者と一緒に整える。
  5. 年齢相応の基本的な生活習慣が身につくよう、施設の養育者と一緒にソーシャルスキルトレーニング〈SST〉を開始する。
解答

どの選択肢も、方法だけ見ればおかしい点は少ないが、今回は「最初に行う支援」となっているため、④が妥当だと思われる。関わりを強く求める、警戒心が強いなどからも、身体的虐待やネグレクトの環境で育ったために、基本的な安心感を得ることが優先される。

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